医療ダイエットの費用ノート初月の価格ではなく、続けた総額と副作用・制度で比べる

薬と制度

肥満症の保険診療(ウゴービ・ゼップバウンド)の条件と自己負担

※この記事にはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含む場合があります。確認日:2026年10月26日

この記事は一般的な情報で、診断や治療の判断の代わりにはなりません。自分が対象になるかは、医師に相談してください。

結論

肥満症の薬(セマグルチド・チルゼパチド)を保険診療で使う条件。BMI35以上(または27以上で健康障害2つ以上)、6か月以上の食事・運動療法、使える期間は68週・72週まで
図:保険で使うにはBMI35以上などの条件

保険診療で使える人の条件

条件ウゴービ(セマグルチド)ゼップバウンド(チルゼパチド)
持っている病気高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれか添付文書は耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)まで含むが、保険が使えるのは高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかがある場合
BMIBMI35以上、またはBMI27以上で肥満に関連する健康障害が2つ以上
食事・運動療法投与する施設で、治療計画にもとづく食事療法・運動療法を6か月以上行っても効果が不十分。その間、管理栄養士の栄養指導を2か月に1回以上
持っている病気の治療高血圧などについて、始める前から薬を含む適切な治療を受けていること
使える期間最大68週最大72週
ガイドラインの版令和5年11月(令和8年6月改訂)令和7年3月(令和8年5月改訂)

BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算します。肥満に関連する健康障害は、日本肥満学会が挙げる11の病気(耐糖能障害、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、睡眠時無呼吸症候群など)です。自分のBMIはBMIと保険診療の条件で確かめられます。

処方できる施設と医師の要件

どこでも受けられるわけではないので、まずかかりつけ医や内科で、条件に当てはまるか、紹介先があるかを相談するのが近道です。

続け方とやめ方

3割負担の薬代の目安

どちらも週1回の注射で、少ない量から4週ごとに増やします。下の表は薬の価格(薬価)×3割で計算した4週あたりの薬代です。診察・検査・栄養指導の費用は入っていません。

ウゴービ(MD、1本=4回分)の1回量薬価(1本)3割負担(4週)
0.25mg6,049円約1,800円
0.5mg10,590円約3,200円
1.0mg19,051円約5,700円
1.7mg30,194円約9,100円
2.4mg(維持量)40,861円約12,300円
ゼップバウンドの1回量薬価(1キット=1回分)3割負担(4週=4キット)
2.5mg3,067円約3,700円
5mg5,797円約7,000円
7.5mg7,721円約9,300円
10mg(通常の維持量)8,999円約10,800円
12.5mg10,180円約12,200円
15mg(最大)11,242円約13,500円

薬価は2026年10月27日時点のものです。ウゴービは費用対効果評価で2025年11月1日から価格が調整された後の薬価で、令和8年度(2026年4月)の薬価改定のあとも同じ額でした。ウゴービ皮下注MDは販売名が「0.25mgペン1.0MD」(1回0.25mg、1本に1.0mg)のように1回量と1本の量を表していて、1本で4回分です。ゼップバウンドは収載時の薬価のままで、費用対効果評価は2026年5月13日時点で「分析中」です(中医協資料と医薬品データベースKEGG MEDICUSで確認)。同じ成分のマンジャロ(2型糖尿病の薬)は2026年8月1日に薬価が25%下がりましたが、ゼップバウンドは対象に入っていません。薬価は改定されることがあります。負担割合は年齢や所得で1〜3割と異なります。

高額療養費

高額療養費は、病院や薬局の窓口で払った1か月の医療費が上限を超えたとき、超えた分が戻る制度です。上限は年齢と所得で決まります。厚生労働省の例では、2026年8月からの制度で、70歳未満・年収約370万〜約510万円の人が医療費100万円の治療を受けた場合、自己負担は約9.3万円になります。2026年8月からは、月ごとの上限に加えて、8月から翌年7月までの年間の上限も設けられました。

上の表の薬代は、多くの場合、月の上限より少ない額です。ほかの病気の治療と合わせて上限を超えるかどうかは、加入している健康保険に確認してください。

主な副作用と承認の状況

ウゴービ・ゼップバウンドは、条件つきで「肥満症」の効能が承認された薬です。主な副作用は吐き気・嘔吐・下痢・便秘・腹痛などの胃腸の症状で、重い副作用として低血糖、急性膵炎、胆嚢炎、イレウス(腸閉塞)などが添付文書に書かれています。ガイドラインは、痩身・ダイエットなどを目的に使ってはならないとしています(主な副作用、適応外とは)。

よくある質問

Q. BMIが27未満でも保険診療で使えますか?
A. 肥満症の保険診療の条件はBMI27以上(健康障害2つ以上)またはBMI35以上なので、27未満は対象外です。

Q. すぐに薬を始められますか?
A. 投与する施設で6か月以上の食事・運動療法を行い、効果が不十分なことが条件です。初めて受診してすぐ薬が出るわけではありません。

Q. 自由診療で買うウゴービと何が違いますか?
A. 保険診療は条件を満たす人に、要件を満たす施設で使います。条件の外での使用は承認された使い方と異なり、副作用の救済制度の対象外になることがあります(救済制度の対象外になる場合)。

参考にした情報(確認日:2026年10月26日)