安全
GLP-1の偽造品・SNSでの売買に注意|国の注意喚起と見分ける前に知ること
※この記事にはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含む場合があります。確認日:2026年10月27日
この記事は一般的な情報で、診断や治療の判断の代わりにはなりません。薬のことは医師・薬剤師に相談してください。この記事は購入の方法を案内するものではありません。
結論
- 厚生労働省は、GLP-1受容体作動薬などをインターネット等で個人間売買することは違法とし、SNSやフリマサイトで手に入れた薬には偽造医薬品、品質が落ちた薬、成分や量が分からない薬が含まれるおそれがあると注意を呼びかけています。
- WHO(世界保健機関)は2024年6月、ブラジル・英国・米国で偽造のオゼンピックが見つかったとして警告を出しました。中に別の成分(インスリンなど)が入っているおそれにも触れています。
- 国は「見分け方」ではなく、医療機関や薬局などの正規ルートで受け取ることを求めています。SNSなどで手に入れた薬は使わず、体調に変化があればすぐ受診してください。

国・国際機関が確認していること
| 発信元 | 時期 | 内容 |
|---|---|---|
| 厚生労働省(医薬安全対策課など) | 2026年6月・10月の通知とあわせて掲載 | GLP-1受容体作動薬等の個人間売買は違法。SNSやフリマサイトで入手した薬には偽造医薬品などが含まれるおそれ。正規ルートで入手を。美容・痩身目的は安全性と有効性が確認されていない |
| WHO | 2024年6月 | 偽造のオゼンピック3ロットを確認(ブラジル・英国 2023年10月、米国 2023年12月)。2022年以降、すべての地域で偽造セマグルチドの報告が増えている |
| 厚生労働科学研究(国際流通する偽造医薬品等の実態と対策に関する研究) | 令和7年度の報告書 | 国内のアンケートで、GLP-1の薬の入手経路にフリマサイトやSNSなどがあった。使った人の13〜18%は医師の診察を受けていなかった。研究で買った試料では、明らかな偽造品の混在は確認されなかった |
| 厚生労働省「あやしいヤクブツ連絡ネット」 | 掲載中 | 個人輸入の薬は、正規のメーカー品を偽った偽造品や、不衛生な場所で作られた可能性がある。重大な健康被害が出ても救済制度の対象にならない |
厚生労働科学研究の結果は、調べた試料の範囲での結果です。「国内に偽造品はない」という意味ではありません。
偽造品で何が起こりうるか
WHOは、偽造品について次のおそれを挙げています。
- 必要な成分が入っていない:血糖や体重が管理できず、合併症につながることがある
- 表示にない別の成分が入っている:インスリンなどが入っている場合があり、予測できない健康被害が起こりうる
本物の薬でも、注射薬は冷蔵などの保管方法が決まっています。WHOは、注射のセマグルチドは冷蔵で保管するよう呼びかけています。SNSや個人から受け取った薬は、どこで作られ、どう保管されてきたかを確かめる方法がありません。
「見分ける」前に知っておくこと
見た目で判断しない
厚生労働省のページには、偽造品を見分ける方法は書かれていません。求められているのは、正規ルートで入手することです。箱やペンの見た目が本物に近くても、それだけで安全とは言えません。
- 個人間の売買・譲渡はしない:国は個人間売買を違法としています。「余ったから」と譲ってもらうことも避けてください。個人輸入のルールはマンジャロ・リベルサスの個人輸入やSNS購入は?にまとめています。
- 正規ルートの条件を確かめる:医師の診察があるか、国内で承認された薬か、副作用のときの連絡先が書かれているか(クリニックの選び方)。
- ダイエット目的は適応外であることを知っておく:マンジャロ・オゼンピック・リベルサスの承認された効能・効果は2型糖尿病です(適応外とは)。正規の診療でも、救済制度の対象外になることがあります(救済制度の対象外になる場合)。
- 手元にある出どころの分からない薬は使わない:WHOは、疑わしい薬の使用をやめ、当局に報告するよう呼びかけています。
使ってしまった・体調が悪いとき
- 強い腹痛、吐き気・嘔吐が続く、冷や汗・ふるえ(低血糖の症状)などがあれば、すぐに医療機関を受診し、使った薬と入手した経路を医師に伝えてください。
- 相談先:あやしいヤクブツ連絡ネット コールセンター 03-5542-1865。契約や支払いのトラブルは、消費者ホットライン「188」。
よくある質問
Q. 日本語のパッケージなら本物ですか?
A. パッケージだけでは判断できません。国は、医療機関や薬局などの正規ルートで入手するよう求めています。
Q. 知人から余ったペンをもらうのは?
A. 国は個人間売買を違法としています。処方された薬はその人を診て出されたものです。もらわず、使う必要があるかを医師に相談してください。
Q. 偽造品で健康被害が出たら救済制度は使えますか?
A. あやしいヤクブツ連絡ネットは、個人輸入した医薬品で重大な健康被害が出ても救済の対象にならないとしています。救済制度は、国内で正しく販売された薬を適正に使った場合の制度です。
参考にした情報(確認日:2026年10月27日)
- 厚生労働省 マンジャロ・リベルサスなどの2型糖尿病治療薬の美容・痩身目的での使用による健康被害にご注意ください
- 厚生労働省 GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用について(2026年6月16日)、同 再周知について(2026年10月14日)
- WHO issues warning on falsified medicines used for diabetes treatment and weight loss(2024年6月20日)、Medical Product Alert N°2/2024: Falsified OZEMPIC (semaglutide)
- 厚生労働科学研究 国際流通する偽造医薬品等の実態と対策に関する研究 令和7年度 総括研究報告書
- あやしいヤクブツ連絡ネット 個人輸入のリスク
- 医薬品副作用被害救済制度 給付の対象(PMDA)