薬と制度
SGLT2阻害薬(ルセフィ・カナグル・フォシーガ)のダイエット処方|承認された効能・副作用・費用
※この記事にはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含む場合があります。確認日:2026年10月27日
この記事は一般的な情報で、診断や治療の判断の代わりにはなりません。使うかどうかは医師に相談してください。
結論
- SGLT2阻害薬は、血糖の一部を尿に出して下げる飲み薬です。承認された効能・効果は2型糖尿病が中心で、フォシーガは1型糖尿病・慢性心不全・慢性腎臓病、カナグルは2型糖尿病を合併する慢性腎臓病にも使えます。どの薬も「肥満」「ダイエット」の効能はなく、ダイエット目的の処方は適応外使用です。
- 添付文書の重大な副作用は、脱水、ケトアシドーシス、腎盂腎炎などの感染症、フルニエ壊疽、低血糖など。血糖が高くなくてもケトアシドーシスが起こりうるとされ、極端な糖質制限は危険因子に挙げられています。
- 14院のうち7院が公式ページに料金を載せていて、1か月あたり約3,300〜27,500円(単剤)でした。

薬ごとの承認された効能・効果と重大な副作用
| 薬(成分) | 承認された効能・効果 | 重大な副作用(添付文書11.1) |
|---|---|---|
| カナグル(カナグリフロジン) | 2型糖尿病、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(末期腎不全・透析中を除く) | 低血糖、脱水、ケトアシドーシス、腎盂腎炎、フルニエ壊疽、敗血症 |
| スーグラ(イプラグリフロジン) | 2型糖尿病、1型糖尿病(インスリンと併用) | 低血糖、腎盂腎炎、フルニエ壊疽、敗血症、脱水、ケトアシドーシス、ショック・アナフィラキシー |
| フォシーガ(ダパグリフロジン) | 2型糖尿病、1型糖尿病、慢性心不全(標準的な治療を受けている人)、慢性腎臓病(末期腎不全・透析中を除く) | 低血糖、腎盂腎炎、フルニエ壊疽、敗血症、脱水、ケトアシドーシス |
| ルセフィ(ルセオグリフロジン) | 2型糖尿病 | 低血糖、腎盂腎炎・敗血症、フルニエ壊疽、脱水、ケトアシドーシス |
各薬の電子添付文書(PMDA)で確認しました。フォシーガの後発品(ダパグリフロジン)を出すクリニックもあります。後発品の効能・効果は、その製品の添付文書で確認してください。フルニエ壊疽は、外陰部・会陰部の皮膚の下で広がる重い感染症です。
しくみと、気をつけること
腎臓には、尿に出た糖を体に戻すはたらき(SGLT2というたんぱく質)があります。SGLT2阻害薬はこれを止めて、糖を尿に出します。そのため、尿の量や回数が増え、体の水分が減ることがあります。
- 脱水:添付文書は、適度な水分補給を指導し、脱水や血圧低下があれば休薬などをするとしています。高齢の人、利尿薬を使っている人は特に注意とされています。
- ケトアシドーシス:体が糖の代わりに脂肪を使いすぎて、血液が酸性に傾く状態です。吐き気・嘔吐、食欲がない、腹痛、ひどいのどの渇き、だるさ、息苦しさなどが出たらすぐ受診するよう指導するとされています。フォシーガの添付文書は、過度な糖質制限、食事がとれないとき、感染症、脱水を起こりやすい場合として挙げています。
- 尿路・性器の感染症:腎盂腎炎、フルニエ壊疽、敗血症など重い感染症になることがあるため、症状と対処法を説明するとされています。
- シックデイ:SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会のRecommendation(2022年7月26日改訂の最新版。日本糖尿病学会のページに掲載)は、発熱・下痢・嘔吐があるときや、食欲がなく食事が十分とれないとき(シックデイ)は「必ず休薬する」としています。また、BMI25未満の人などでケトアシドーシスが増えたという報告にも触れています。
厚生労働省は2026年10月14日の通知で、GLP-1受容体作動薬などを承認外の美容・痩身目的で使った場合に、ケトーシスに関連する副作用の報告があった(因果関係は不明)として、日本肥満学会の注意喚起の周知を求めています。SGLT2阻害薬とGLP-1を組み合わせたプランを出しているクリニックもあるので、組み合わせる場合は医師に十分確認してください。
クリニックでの1か月あたりの料金(公式ページの表記)
| クリニック(五十音順) | 薬・用量 | 料金(税込) |
|---|---|---|
| SDHクリニック | ダパグリフロジン5mg | 都度1か月分 3,300円 |
| クリニックフォア | ルセフィ2.5mg | 定期 16,643円/都度 19,580円 |
| クリニックフォア | 糖質カット(フォシーガ後発品) | 定期 15,810円/都度 18,590円 |
| ダイエットマン | ルセフィ2.5mg | 定期1か月 7,800円 |
| DMMオンラインクリニック | ルセフィ2.5mg | 定期 16,500円/都度 19,250円 |
| DMMオンラインクリニック | カナグル100mg | 定期 20,240円/都度 23,210円 |
| DMMオンラインクリニック | ダパグリフロジン10mg | 定期 17,380円/都度 20,790円 |
| デジタルクリニックグループ | ルセフィ | 1か月定期 17,765円 |
| ファイヤークリニック | カナグル | 27,500円※ |
| Mona Clinic | スーグラ25mg(30錠) | 6,400円〜※ |
2026年10月26日に各公式ページから取得(改定されます)。※ファイヤークリニックは1か月分かどうかの記載がなく、Mona Clinicは送料・診察料込みで税込か税別かの記載がありません。組み合わせの商品(別記):クリニックフォアの「内服バランス(SGLT2阻害薬+防風通聖散)」定期21,120円/都度24,860円、「マンジャロ2.5mg+SGLT2阻害薬」定期39,137円、「リベルサス3mg+SGLT2阻害薬」定期23,510円。
SGLT2阻害薬は1日1回飲む薬で、オンラインまたは来院の診察のあとに処方されます。主な注意は、脱水、尿路・性器の感染症、ケトアシドーシス、低血糖(ほかの糖尿病の薬と使う場合など)です。承認された効能・効果に肥満・ダイエットはなく、ダイエット目的は適応外使用です。クリニックフォア、SDHクリニック、デジタルクリニックグループは、肥満目的は国内未承認で救済制度の対象外(になることがある)と書いています。
GLP-1との違いと、救済制度
- 使い方:SGLT2阻害薬は毎日飲む薬、GLP-1(マンジャロ・オゼンピックなど)は週1回の注射が多く、リベルサスは毎日飲む薬です(GLP-1の薬の違い)。
- はたらき:SGLT2阻害薬は糖を尿に出します。GLP-1は胃から食べ物が出ていくのを遅くするなどのはたらきがあります。
- 救済制度:医薬品副作用被害救済制度は、添付文書の効能・効果、用法・用量などに従って適正に使った場合が前提です。ダイエット目的の使用は対象外になることがあります(救済制度の対象外になる場合)。
よくある質問
Q. 尿に糖が出るなら、食事を減らしたほうがいいですか?
A. 自己判断で極端な糖質制限をしないでください。添付文書は、過度な糖質制限や食事がとれないときにケトアシドーシスが起こりやすいとしています。食事のことは医師に相談してください。
Q. 体調が悪いときも飲み続けますか?
A. 発熱・下痢・嘔吐や食事がとれないときは休薬するとされています。処方した医師に、どうするかを前もって確認しておいてください。
Q. 体重が普通の範囲でも使えますか?
A. 日本肥満学会は、普通体重の人の美容・痩身目的に肥満症の薬を使わないとしています。BMIはBMIと保険診療の条件で確かめられます。
参考にした情報(確認日:2026年10月27日)
- ルセフィ錠 電子添付文書(2026年3月改訂 第3版、PMDA)
- カナグル錠 電子添付文書(2025年12月改訂 第7版、PMDA)
- フォシーガ錠 電子添付文書(2025年4月改訂 第7版、PMDA)
- スーグラ錠 電子添付文書(2025年8月改訂 第5版、PMDA)
- SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation(SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会、2022年7月26日改訂)、日本糖尿病学会「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」から(確認日:2026年10月27日)
- 厚生労働省「GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用について」の再周知について(2026年10月14日)
- 医薬品副作用被害救済制度 給付の対象(PMDA)
- 各クリニック・運営事業者の公式ページ(クリニック別の料金一覧の各カードにリンク)